こんにちは!台湾でデジタルマーケティング会社の代表を務める、applemint の佐藤 (@slamdunk772) です。
今日は、台湾で30年間ビジネスを続けてこられた大先輩との会食で聞いた「あぁなるほどなーと思った、台湾起業/経営のリアルな話」をシェアしたいと思います。
これから台湾で起業を考えている方や、すでに現地法人の代表や責任者として頑張っている方には、ぜひ読んでほしい内容です。
僕自身、この先輩の話を聞いて、自分が今立っている位置を見直したり、これからの10年に向けてどう在りたいかを考えるきっかけになりました。
今回は、その中でもとくに印象に残った3つの話――「起業希望者をまず止める理由」「10年目の“飽き”問題」「経営者としての孤独」について、僕自身の体験や感じたことを交えて、リアルに綴っていきたいと思います。
それではスタート!
起業したい人には、まず「やめとけ」と言う理由

先日、台湾で起業して30年になる大先輩と会食する機会がありました。
起業30年なんて正直訳わかりません😅
本当に奇跡だと思います😳
その方が語ってくれたのが、
「台湾で起業したいって相談を受けたら、まず“やめとけ”って言う」という話でした。
正直、僕は逆のタイプです。「えっ、やってみればいいじゃないですか!」ってすぐ言っちゃいます。
でもその方はまず止めるんだそうです。
それで、「やめたほうがいいですよ」と言ってみて、相手の反応を見るそうです。
それでも「いや、どうしてもやりたいんです」と言ってくる人には、少しずつ耳を傾け、アイデアを聞いて、今度はダメ出しをするそうです。
相談した方からすると結構嫌な気持ちになります😱
でもそうしたダメ出しを乗り越えてやる気を見せる人には、初めて本気でサポートするというスタンスなんだそうです。
これ、ものすごく理にかなってると思いました。
僕自身、台湾で起業した8年前、正直周りから大反対された…ということはなかったんですが、唯一、母親からはそれとなく心配されました😅
ただ、ダメ出しは何回かあって、中でも印象的なのは、あるセミナーでお会いした、某先輩経営者です。
その当時は起業して1年目で、経営はガタガタでした。毎月赤字で、「次の月どうする…」みたいな状態が続いてました。
そんな状態でこのかたに恐る恐る話をしにいって、いろいろ話をした後に言われたのが「君のビジネス、うまくいかないと思うよ」という一言でした。
心の中で「ふざけんなよ」と思いましたね(笑)。
「ちょっと結果出したからって調子に乗るなよ」って。
その後この人とは会ってませんが、それ以来心の中でこの人を見返してやろうって気持ちはいつもあって原動力の一部になったことは確かです。
オーディション落ちまくって、それでも諦めずデビューした人が強いみたいなのは確かにある気がしますね。
起業して10年目、“飽き”が来る

次にその方が話していたのが、「10年経つと、どんなビジネスでも一度“飽き”が来る」という話。
これは本当に共感しました。
僕も今、起業して8年目ですが、事業に飽きているわけではないけれど、「何か新しいことをしたいな」という気持ちが年々強くなっています。
去年は性教育イベントをやったり、今年はひょんなことから醤油に興味を持ち、台湾の伝統的な醤油メーカーさんを訪ねたりもしました。
この「新しいことをやりたい衝動」は、多くの経営者が10年目ぐらいで感じるそうです。
ただし、ここで注意しなければいけないのは、既存事業とシナジーのない新規事業に手を出すと、失敗しやすいということです。
その先輩曰く、「10年経って“飽き”が来たタイミングで、無関係な新事業に手を出して会社の経営が揺らいでそのままバイバイ」というケースも少なくないそうです。
いやーすごくわかりますね。
僕の他の先輩社員も全く同じことを言ってました。
新しいことをしたくてもそれをグッと我慢して、原点に戻ってやるべきことをやるのが大事ってことです。
今から2年後の2027年に僕が今と全く違うことをしていたら、それは危ないサインだと思ってください😅
経営者の“孤独”は3段階でやってくる

最後は、台湾起業の孤独について。
これは、経営者なら誰もが通る道かもしれません。
僕も起業する前、「経営者は孤独」とか「社長は孤独」みたいな言葉を何度か目にしていましたが、最初の数年はあまり実感がなかったんです。
でも今、8年経って思うのは、「確かに孤独ってあるな」と思います。
僕は以前他のブログで、以下の孤独について語ったことがあります:
- 社内での孤独
立場が違うからこそ、社員とは本音ですべてを語れない孤独。 - 友人との孤独
周りがサラリーマンだと、話が合わなくなってくる。話している“高さ”が違う感じ。 - 社外の孤独:
会社間での裏切りとかあると、少しばかり人間不信に陥って社外の人との間でも感じる孤独
このほかに先輩経営者が語っていたのは、同じような時期に起業した人との間に感じる孤独でした。
起業もしばらく時間が経つと、業績が良い経営者と悪い経営者が出てきます。
業績がいい経営者は投資の話が中心になり、業績が悪い経営者は資金繰りやお金の話が多くなるそうです。
この時に自分がどちらにも属さないということがあると、どっちとも話が合わなくなるって話です。
正直僕の周りには、同時期に起業をしたような人があまりいないので、面白いなーと思って聞いてました。
ということ、以上 applemint 代表佐藤から台湾起業30年の先輩に聞いたお話でした!
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