台湾ビジネスは担当者がすべて!?現場で起きた3つの“さじ加減”エピソード

台湾ビジネスは担当者がすべて!?現場で起きた3つの“さじ加減”エピソード

こんにちは!台湾でデジタルマーケティング会社の代表を務める、applemint の佐藤  (@slamdunk772) です。

今回は、台湾でビジネスをする上で避けては通れない「担当者問題」についてお話ししたいと思います。

台湾では担当者次第で結果が全然異なる事案が多いです…

80%進んでいた案件が担当者が変わった瞬間にポシャることもザラにあります。

それまでの稼働時間を請求したいぐらいですね😅

部長や決定権を持つ方が変更になってプロジェクトが変更するならまだしも、担当者が変わってプロジェクトが変更するって…

まー台湾はそんなことだらけです。その緩さもまた台湾のいいところです。

今回は、実際に僕が経験した or クライアントから聞いた、担当者のさじ加減で結果が変わってしまった事例を3つ紹介しながら、台湾ビジネスのリアルに迫っていきます!

労働許可証:条件を満たしてもNGになる!?

labor in 台湾ビジネスは担当者がすべて!?現場で起きた3つの“さじ加減”エピソード

最初の事例は「労働局」です。

台湾で日本人を雇用する際、必要になるのが「労働許可証(Work Permit)」です。
台湾では条件さえ満たしていれば基本的には問題なく発行されるのですが…これが、時に条件を満たしているのに NGをくらうことがあります😅

でもご安心ください!条件を満たしていれば、何回かチャンレンジすればOKが出る事がほとんどです👊

例えばあるクライアントは、以前高卒の日本人の方を台湾に呼び寄せようとして、労働許可証を申請しました。高卒の方は基本専門性のある仕事を確か7年勤務している必要があるのですが、その方は条件を満たしていました。

しかしなぜか1回目の申請は却下。

でも、そのクライアントは台湾ビジネスのベテランです😁
「あー、また担当者の気分で決まった感じね」と悟り、即再申請。すると2回目はあっさり通りました。

なぜこんなことが起きるのか?

答えはシンプルで、「基準の解釈が担当者によって異なるから」です。

もちろん大企業で、資本金も潤沢、来台予定の人材も経験豊富で高給取り!みたいな条件なら、誰が見てもOKでしょう。

でもそうじゃない中小企業が労働許可証を申請すると、「え、これで?」というNGが出ることが普通にあります。

こういった時に諦めるのではなく、2回、場合によっては3回くらいトライしてみるのが台湾流です(笑)

税関:去年OKだったのに、今年NG!?

import in 台湾ビジネスは担当者がすべて!?現場で起きた3つの“さじ加減”エピソード

次は「税関(Customs)」の話です。

こちらも担当者によって対応が異なる事がたまにあります(労働許可証よりは起きないイメージ)。
具体的には、去年輸入できた商品が、同じ内容・同じ商品なのに、今年はなぜか止められた…なんてことが起こります。

実際に弊社のお客さんで、同じ商品を輸入していたのに、今年になって「成分に問題がある」と言われて止められた例がありました。
輸入業者が変わったタイミングだったため、「再審査」が入り、それによって対応が変わったということでした。

つまり、台湾では「一度通った=今後も通る」とは限らないんですね!

もちろんルール改正や成分規制があった場合は納得できますが、担当者が変わっただけでNGになるのは、やっぱり日本人からすると理解しにくいところです…

これも、台湾でビジネスをする上で織り込み済みの「リスク管理」のひとつと言えるでしょう。

衛生局:グレーゾーンは、担当者の気分次第!?

digital ads in 台湾ビジネスは担当者がすべて!?現場で起きた3つの“さじ加減”エピソード

最後は「衛生局」です。

弊社は広告代理店なので、特にコスメや健康食品を扱うお客様の広告を作る際には、衛生局からのツッコミに細心の注意を払います。

特に注意が必要なのが「広告表現」です。

たとえば、

「○○に効果があります!」
「○○を促進します!」

こういった医学的・科学的な効果をうたう表現は、台湾では一発アウトです。

実際に衛生局から「これは違法表現なので削除してください」「罰金○万元です」といった指導が入ることがあります。

厄介なのは、お客様のサービス上どうしても少しグレーゾーンな表現をしないといけない時です。

ここで登場するのが「担当者次第問題」です。

実際、僕たちがギリギリ攻めた(あくまで黒じゃない)広告表現が、ある時はスルーされ、ある時は「ダメです」と突き返されることがありました。

もちろん僕たちは基本的にグレーゾーンは避けて作っていますが、商品や市場の特性によっては、どうしても攻めなきゃいけない場面もある。そんなときは、

「この表現、担当者次第で怒られるかもしれませんが…やってみますか?」

とお客様に正直に伝えるようにしています。

台湾の「さじ加減文化」とどう向き合うか?

ここまで3つの事例を紹介しましたが、すべてに共通しているのは、

「形式的なルールよりも、担当者の裁量が大きい」

ということです。

これは言い換えれば、「担当者とうまくやる力が超重要!」ということでもあります。

日本のように「ルールを守ればOK」「前例があるから大丈夫」とはならない台湾。特に中小企業や個人経営の会社にとっては、こうした柔軟さ(または不確実さ)とどう付き合うかが問われます。

正直、慣れるまではストレスです😅でも、台湾で長くビジネスをやっていると「こういうものだ」と受け入れるしかありません。

むしろその中で「どう動くか」「誰に相談するか」といった判断力が、成功の鍵になります。

最後に:だから台湾ビジネスは面白い!

というわけで、今回は「担当者によって変わる台湾のビジネス事情」について、実例ベースでお話ししました。

これを読んで、「えっ、そんなことで決まるの!?」と驚いた方も多いかもしれませんが、逆に言えば「人と人との信頼関係がものを言う社会」だとも言えます。

もちろん、どんなに丁寧に準備してもダメなときはあります。でも、そこで諦めずにトライし続けたり、正しいパートナーに相談したりすることで、道は拓けます。

台湾でビジネスをされるみなさん、ぜひこの「さじ加減文化」とうまく付き合って、柔軟に、そして前向きに挑戦していってください!

それでは今回はこの辺で!またリアルな台湾ビジネスの現場からお届けします!

applemint代表 佐藤でした!

applemintへのご相談やご連絡はこちらから!

Leo Sato 佐藤峻

関連ブログ

にお問い合わせ