【日本在住者チャンス到来】日本の円安が引き起こす国際競争

【日本在住者チャンス到来】日本の円安が引き起こす国際競争

こんにちは、台湾でウェブマーケティングの会社 applemint の代表を務める佐藤です。

現在円安が止まりません。日本のメディアは連日のようにこの円安を「悪い円安」と報じ、日本国内にいる方は危機感を持っている一方、日本国外にいる人は日本へ旅行する日を夢に見ています。

今日は少し角度を変えて日本の円安が引き起こしている本格的な人材の国際競争についてお話をしたいと思います。

現在 applemint では日本に在住の日本人のクリエイターの方とお仕事をしています。日本人の方に仕事を依頼し、台湾でその支出を経費として申請する場合、台湾では 18%の税金と国際送金手数料がかかります。今まではこれの費用がボトルネックとなっていましたが、2022年7月現在は円安なので、税金や国際送金手数料を考慮しても日本への外注がとてもコスパがよくなっています。

先日僕は台湾で事業を経営する日本人経営者とお話をしましたが、僕も彼も今後はもっと積極的に日本人へ仕事を発注しようという考えに至りました。

今日のこのブログでは、台湾の雇用状況と、台湾や国外にいる経営者に対して日本人へのアウトソーシングの本格化を提言したいと思います。

このブログを読むと、日本が下請けの国になったようで、少し悲しい気持ちになるかもしれませんが、僕は日本にとっても海外で経営する人にとってもチャンスと考えています。

台湾人の雇用はリスク!?台湾在住経営者の本音

台湾では正社員を雇用する事がリスキーと判断せざるを得ない背景があります。台湾人の若い世代の離職率が高い事は残念ながら事実です。ある報道によれば新卒の2年以内の離職率は75% とも言われています。

参考:遇就業冰河期!75%新鮮人待不到2年就離職…調查原因曝光

もちろんこの数字は、「平均」であるため、例えば待遇のいい大企業では 2年以内の離職率はもう少し低いかもしれません。この事は日本でも言えるでしょう。日本では新卒者の3年以内の離職率は大体30%と言われていますが、厚生労働省のデータを見ると、従業員数が1,000人以上の大企業では、3年以内の新卒者の離職率が約25%で、100人未満の会社になると約40% です。宿泊や飲食・サービス業に至っては、50%が3年以内に辞めています。

参考:令和2年度における新規学卒就職者の離職率

この日本の事実を台湾に当てはめると、平均で2年以内に新卒の 75% が辞める台湾では、サービス業は下手したら80-90%の人が2年以内に辞めていると考えていいと思います。

これは誰の責任かと言われると、経営者の責任です。入社した人が、入社後、入社前にイメージしていた労働環境と異なればその社員は辞めます。入社後社員への待遇が変わらなければ社員は辞めます。無理難題な KPI を押し付けられても社員は辞めます。会社の業績や会社の社員が辞める責任は全て会社経営者にあります。

その代わりに会社経営者は社員を雇うか雇わないかという決定権があります。では仮に、台湾の経営者が台湾で人を雇わなくても会社の経営が回るようになったらどうなるでしょうか?会社経営者は台湾人スタッフを雇う必要がなくなります。これは台湾に限らず海外どこでも言える話です。

台湾で正社員を雇う会社が減るのは台湾政府にとってはあまり良くない事象です。しかし離職率が高い台湾では雇用をリスクと捉える経営者も出てきていて、これが現実のものとなりつつあります。

applemint が外注する日本人クリエイター

applemint では現在数名の日本人の方と協業をさせていただいています。その中の一人にはYouTube の動画の編集をお願いしています。

この方とはオンラインでお会いした事はありますが、実際にお会いした事はありません。わかっているのは彼が長野県に住んでいるという事だけです。

この方はとても優秀で、当たり前の事を当たり前にしてくれます。納期をきちんと守り、こちらが求める修正に対してきちんと対応し、少ないコミュニケーションでこちらの意図を把握するため、コミュニケーション能力が抜群です。

では、この方は例外的に優秀なのでしょうか?日本で勤めた事がある人や、日本で日本人に外注をした事がある人なら大部分の日本人が納期を守り、当たり前に仕事をする事を理解していると思います。

この方は仕事が出来て、正社員を雇う時のようにトレーニングのコストがかからず、プロジェクトも全て時間内に終わらせ、こちらの修正要求も全てこなします。

一方で、正社員の方はどうでしょうか?日本でも台湾でも正社員の方が期日通りに仕事を終わらせない事は往々にしてあります。なぜなら正社員の多くは如何に楽するかを考えているからです。僕もそう考えていたのでその気持ちは分かります(苦笑)また、正社員だとトレーニングのコストもかかります。

グローバルな競争に気づかない台湾人-ベトナムの IT 人材戦略

ここまで、お話ししてなんとなく僕の言いたい事がわかってきたのではないでしょうか?円安になった事で、今まで人件費が安いベトナムやフィリピンといった国の人に仕事を外注していた選択肢の中に、「日本人」という選択肢が増えたのです。日本人は一般に仕事を真面目にこなしますし、何より日本語でコミュニケーションを取ることができます!

こうなると正社員の方は入社する際、経営者に対して、「毎月固定の給与を払って、トレーニングのコストをかけてでも雇いたい」と思わせる必要があります。そうでなければ、経営者は雇わない決定を行い、日本人に外注します。また、ジョブホッピングを繰り返す人材も経営者からはリスクが高いと思われ、正社員よりも外注を選ぶでしょう。この事に気づかずジョブホッピングを繰り返す台湾人は多いです。

仮にこの緊急事態に気づいたとしても、多くの人は解決策を見誤ります。台湾人の多くは「技術」、例えばプログラミング能力をつければ、自分に付加価値がつくと考えている人がいます。しかしそうすると、今度はベトナム人との競争に晒されます。ベトナムは数年前から国が主導してIT 人材の育成を行い、その結果ベトナムの IT人材の数は20年で20倍になりました。

参考:IT人材獲得へ、マネフォがベトナムに2拠点目。過熱する争奪戦と「日本離れ」の危機

ちなみに僕が考える解決策は「人間力」、或いは「コミュ力」です。人間は感情的な生き物です。技術なんかよりも、上司から好かれる能力を上げた方が生存率は高くなります。まーこんな事を台湾の人に言っても中々理解してもらえないのが現状ですが…苦笑。

みなさんの会社ではこの日本の円安をどう捉えていますか?

applemintへのご相談やご連絡はこちらから!

Leo Sato 佐藤峻

関連ブログ

にお問い合わせ