みなさんこんにちは!
台湾でデジタルマーケティング会社の代表を務める、applemint の佐藤 (@slamdunk772) です。
この旧正月前に、ちょっとした棚卸しをしていました。
過去8年間でお付き合いしてきたお客さんを、一社一社振り返っていたんです。
数えたら、100社を超えていました☺️
正直、自分でも驚きました。
なぜかというと、2025年の夏まで、僕のところには営業チームが存在しなかったからです。
「え、じゃあどうやって100社獲得したの?」
今日はその話をします。
Contents
僕には営業の武器が何もなかった

2017年に台湾で起業した当初、僕には何もありませんでした。
- 営業経験:ゼロ
- 台湾での人脈:ほぼゼロ
- 出資してくれる人:ゼロ
あったのは、共同創業者のエリックと、「台湾でデジタルマーケティングをやる」という意志だけ。
最初のうちは、それなりに足を使って動きました。
知人に紹介してもらったり、イベントに顔を出したり。でもすぐに限界が来ました。台湾の日系企業コミュニティは狭い。一周するのに時間はかかりません。
「コールドメールを送りまくるか」という話にもなりましたが、それも違うと感じていました。
受け取る側の立場で考えてみてください。知らない会社からいきなり営業メールが来て、問い合わせたくなるか? 少なくとも、僕はならない。
そこで行き着いたのが、「向こうから来てもらうしかない」という結論でした。
結論:戦略的に発信しろ

ただし、闇雲に発信するだけでは自己満足です。
大事なのは、「相手が欲しがっている情報を発信する」ことです。
僕がやった手順を具体的に言うと、こうです。
まずターゲットを決める。僕の場合は台湾に進出している日系企業、特にBtoB系の業種に絞りました。
次に、そのお客さんが抱えているであろう課題をブレインストームする。
「台湾でどうやってリードを増やすか?」
「デジタル広告は何から始めればいいか」、「台湾市場の数字ってどこで調べるのか?」。
そういう課題をどんどん書いていきました。
次に、そんな課題を抱える人が、その課題を解決するために Google でどんな検索をするか、キーワードを考えました。
そしてそのキーワードを実際に、Googleで検索する。その後検索結果に表示された上位5件を全部クリックして、どんな情報が出てくるかを確認します。
Googleは20年以上検索ビジネスをやっていて、あるキーワードを検索した人が何を求めているかを正確に把握しています。
“ティッシュ” と検索して、ティッシュのwikipedia ではなく、ティッシュを販売するECサイトが表示されるのは、”ティッシュ”と検索する大多数の人が、”購入”をしたいのを知っているからです。
上位に表示されているコンテンツは、そのキーワードで最も「求められている情報」の答えということです。
それを、自分ならではの視点でもっとわかりやすく、もっと具体的に書く。それがSEO対策であり、コンテンツマーケティングの出発点でした。
1本のブログに5時間かけた理由

当時、ブログを書くのは本当に大変でした。
例えば、台湾のウェブサイトを受注したい場合、「台湾 ウェブサイト制作」というキーワード一つを調べて、更に関連キーワードを洗い出して、上位に表示されるコンテンツも読んで、自分の意見と経験を加えて書く。
1つのブログを書くのにその当時は5時間くらいかかることもありました。
10回書き直したブログもあります。
共同創業者のエリックには「外に出て営業してこいよ」という顔をされたこともありました(実際はどうだったかわからないものの、そう捉えました😅)。
実際、険悪なムードになったこともあります。
でも、ある確信がありました。
お問い合わせってすごく勇気がいる行動なんです。
台湾にいる知らない会社に、いきなりメールを送るわけです。
相手が信頼できる人かどうかもわからない。それでも問い合わせようと決断するには、何かが必要です。
それが「プロっぽさ」であり「誠実さ」であり、「この人に頼んだら何かやってくれそうだという感覚」です。
そうした相手目線を意識して、コンテンツを書き続けました。
気づいたら、HPのブログは2026年2月現在、600本を超えていました。有料メルマガのブログも400本以上書いています。
お問い合わせが来てお客さんになるにつれて、エリックも信頼してくれるようになりました。
YouTubeを始めた理由と、顔出しで葛藤した話

2019年、Google の検索結果に動画が表示されるようになってきたタイミングで、ブログの内容を動画にし始めました。
実は YouTubeを始めて今年で6年です。おかげさまで登録者は7,000人を超えました👏👏
動画を始める時、正直悩みました。
顔を出すということは、それだけ目立つということです。
何かコメントで言われたら嫌だな、という気持ちがありましたし、実際、今もたまに言われることはあります。
そのせいで少しムカついたり、ダウンになることもあります。
でもそこで思ったのは、「顔も出さずに、どうやって知らない僕に問い合わせしてもらうんだ」という考え方でした。
突然アポなしで訪問してくる営業スタッフなら、少なくとも顔は見てます。
でも問い合わせフォームからくる相手は、通常顔も声も何も知らない相手に連絡するわけです。
大企業に問い合わせるなら、それなりの安心感がありますが、僕らみたいなポッと出の会社の場合、お問合せをする会社は不安なわけです。
だったら、こちらが顔を出すくらいのリスクは負うべきだと思ったんです。
結果実はリード獲得以外にいいことがありました。
まず話す力は確実につきました。
2022年に台北市日本工商会でスピーチをした時、見ていた友人から「良かったよ」と言ってもらえましたが、あれは日頃からYouTubeで話し続けていたからだと思っています。
ちなみに、スピーチ後10社以上から名刺を交換していただく機会をいただきましたが、長年参加していた友人曰く、かなり多い数だそうです。
また、撮影から編集、アップロードまで全部していたおかげで、動画編集のスキルもつきました。
今は AI があるので、編集は正直もっと簡単です。
発信がAI時代の集客に繋がっている
これまで動画は100本以上、ブログは有償のメルマガ分も含めると 1000本以上作ったわけですが、最近、予想していなかった変化が起きています。
「AIの検索で引っかかったのでお問い合わせしました」というケースが出始めたんです。
数百本のHPブログ、6年分の動画、有料メルマガのコンテンツ。それだけの量を積み重ねてきたことで、AI検索にも引っかかり始めています。
これは戦略的にやっていたというより、発信を続けてきた結果としてついてきたものです。
また、先日これまで書いたブログを全てエキスポートし、AI に読ませて自分の分身を作ることもできました。
これもコンテンツを書いていたから出来ました(今後はAIが過去の会話履歴からユーザーを理解すると思いますが…)
現在台湾のニュースを自分視点で解説するコンテンツサイトを AI に作らせています(2日のAI バイブコーディングでほぼ土台は出来たのですが、費用が結構かかりそうなので、一旦ストップしてます😅)
これからの発信戦略
では今後はどうするか。僕が意識していることを3つ話します。
① 一次情報にこだわる
AIが普及した今、「まとめ情報」や「一般論」はAIが代わりに答えてくれます。
AIに代替できないのは、「台湾にいないと得られない情報」と「僕の発信を聞かないと気づかない経験談」です。
例えばこんな話があります。
ある日系の飲食店が台湾で開業して、すごい行列ができるほど繁盛しました。なのに半年も経たずに移転を余儀なくされました。
理由は、台湾には建物の用途規制があって、飲食業ができる場所とできない場所があるんです。この飲食店さんは、恐らくそれを知らずに出店してしまいました。
しかも内装費に何百万円もかけて、開店した後に発覚しました。
残念ながら繁盛していたから余計に目立って、誰かにチクられたのでしょう(台湾あるあるです)。
こういう話は、AIが教えてくれる情報でも、ネットで検索して出てくる情報でもありません。現場にいないと見えない話です。これが一次情報の価値です。
② FAQをもっとピンポイントに書く
これからの検索は「単語+単語」じゃなくて、長い文章(ロングクエリー)でAIに質問する形が増えます。
「台湾に進出を検討している食品メーカーが最初に抑えるべきデジタルマーケティングの手順を教えて」みたいな質問に対して、コンテンツの中にドンピシャの答えが入っているかどうかで、AIに引用されるかが決まります。
ウェブサイトやコンテンツ内に、FAQをより具体的に、実例をセットで書くことが重要になってきます。
③ ショート動画を本格的に増やす
今まで長尺動画中心でやってきて、ショート動画が手薄でした。
最近CapCutに「long to short」という機能が出て、長尺動画をショートに自動変換してくれるようになりました。
今後はこれを使って、既存の動画からショートを量産していく予定です。
フックが弱かった部分を補えると思っています。
まとめ
8年で100社。営業チームなし。コールドメールなし。人脈営業なし。
とにかくひたすら有益な情報を発信していました。
もちろん最後は人と人なので、誠意を持って商談し、顧客獲得に繋げてきました。
重要なのは、「自分が届けたい相手が何を欲しがっているか」を想像しながら書くことです。
そして「どう書いたら向こうが振り向いてくれるか」を考えながら作ること。
この2つがあるかないかで、発信はただの自己満足になるか、集客装置になるかが分かれます。
「営業できる人がいない」「人脈がない」という方は多いと思います。
でも発信は、今日から誰でも始められます。
何はともあれ、give の精神で。
以上、applemint 代表佐藤からでした!
佐藤 (@slamdunk772)
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