「日本企業として台湾に進出したいけど、どうやって知名度を上げればいいの?」――そんなお悩みを抱える方も多いのではないでしょうか。
SNSの普及率が高い台湾では、数秒~数十秒のショート動画が圧倒的な拡散力を発揮し、無名ブランドが一夜で注目されることも珍しくありません。
しかも、SNSからそのままECサイトへ移動して“即購入”できるソーシャルコマースが浸透しているため、売上・問い合わせの増加にも直結しやすいです。
本記事では、台湾市場ならではのショート動画の魅力や、すぐ真似できる具体的な運用サイクル、そして成功事例をご紹介します。
台湾ユーザーを取り込むためのローカライズポイントや、投稿後のランディングページ整備など、次のアクションの重要性にも触れています。短い時間で強烈なインパクトを与え、海外展開を加速するためのヒントが詰まっていますので、ぜひ最後までご覧ください。
Contents
台湾でショート動画が注目される理由
台湾ではFacebookやInstagram、TikTok(抖音)などのSNSが日常的に利用されており、幅広い年代が1日に何度もタイムラインをチェックします。そんな中、短い尺で最後まで観てもらえるショート動画が大人気。「面白い」「役に立つ」と思われたら瞬く間に拡散され、無名の企業でも大きなチャンスを掴めます。
- 短い時間で最後まで観てもらいやすい
長尺動画に比べて離脱されにくく、短時間で商品や企業の魅力を伝えられるメリットがあります。 - 共感やストーリーを重視する台湾ユーザー
商品の作り手や裏側のストーリー、ユーザー目線の使用感などにフォーカスすると「自分にも関係ありそう」と思ってもらいやすい。 - ソーシャルコマースとの相性◎
SNSで気になった商品は、そのままECサイトやLPへアクセスして購入する流れが一般的。ショート動画で興味を引けば、売上やリード獲得に直結しやすいのが強みです。
広告利用でさらなる拡散&顧客獲得
ショート動画の高い拡散力を、広告運用でさらに強化すれば、より多くのユーザーへリーチできます。以下のポイントを押さえた“良質な動画”を広告に使うと、自然拡散と合わせて大きな成果が期待できます。
- 広告色の薄いコンテンツ力
「買ってください」感が強い広告はスキップされがち。
しかし、ユーザーが「面白い」「役立つ」と感じる動画ならエンゲージメントが高まり、売上やリード獲得につながりやすい。 - 台湾トレンドへのローカライズ
旧正月や中秋節に合わせた広告は拒否感が少なく、クリック率も上昇。
テロップやナレーションを繁体字・中国語にして、“日本語広告”の印象を薄める工夫が重要。 - 効果:CTR・CVの向上
ある調査では、ショート動画広告のCTRは静止画広告の1.5倍以上。
有益性を感じる広告なら、サイト誘導やコンバージョン(問い合わせ・購入)も取りやすい。
良質なショート動画を使うべし!
- 広告ブロックやスキップの抑制
「見る価値がある」と思わせる内容なら、広告でもコンテンツとして受け入れられる。 - 広告費の最適化
バズの可能性を秘めた動画ほど、投下した費用に対して効果が大きくなる。 - ブランドイメージの向上
ユーザーは企業の想いやメリットを感じる動画を好み、広告でも「親近感」や「信頼感」が高まりやすい。
ショート動画のインパクトとメリット
短時間で強い印象を残せる
- 最初の3秒にインパクトある映像やキャッチコピーを盛り込むだけで、離脱率を低く抑えられます。
爆発的な拡散力
- “バズ”が起きればいいねやシェアが一気に増え、フォロワー数が少ないアカウントでも急激に知名度を上げる可能性があります。
継続投稿でファン育成
- 定期的に動画をアップすることで、視聴者が「次はどんな動画を出してくれるんだろう?」とワクワクを持ってリピート視聴してくれます。
台湾市場への展開可能性
日本製品に対する好印象
「日本メーカー=品質が高い」「丁寧」というイメージが強く、適切にローカライズすれば受け入れられやすい環境です。
旧正月などのイベント商機
春節(旧正月)や中秋節、ダブルセブン(七夕)など、日本にはない行事が多く存在し、季節や行事に合わせた短尺キャンペーン動画が拡散されると売上アップに直結しやすいです。
プラットフォームの使い分け
- Facebook:中高年層も含む幅広いユーザーへアプローチ可能。
- Instagram Reels:若い女性やお洒落志向の層が多く、ビジュアル訴求と相性◎。
- TikTok(抖音):Z世代を中心に爆発的な拡散が見込める。
- YouTubeショート:検索からの流入が狙えるため、じわじわ伸ばす効果も。
成功事例①:台湾発ECサイト「Pinkoi(ピンコイ)」
ビジュアルとストーリーでユーザーを巻き込む
Pinkoiは台湾を拠点とするECプラットフォームで、アジア中のデザイナー作品を扱う“オリジナル雑貨”の専門サイトです。ショート動画を通じて商品を360度見せたり、作家が制作風景を短尺で紹介したりすることで、多くのユーザーを惹きつけています。
ビジュアル重視の動画
デザイナー作品を360度見せるなど、15~30秒で「欲しい!」と思わせる演出が秀逸。
作り手のストーリーを簡潔に
制作風景や開発秘話を短尺にまとめ、ユーザーが商品に愛着を感じやすい仕掛けを用意。
ユーザー参加型のハッシュタグ
ハッシュタグを設置し、購入者がレビュー動画を投稿。コミュニティが自然発生し、拡散力が増幅。
Pinkoiの参考動画
成果
- ECサイトへのアクセス急増
- 台湾のみならず日本・香港など海外ユーザーからの注目度アップ
- デザイナー同士やユーザー間のコミュニティ形成でブランド価値が向上
成功事例②:旅行・レジャー予約サイト「KKday(ケーケーデイ)」
“旅先のワクワク感”をギュッと濃縮
KKdayは台湾発の旅行・レジャー予約プラットフォーム。各国のツアーや体験を扱い、SNS上でショート動画を使ったプロモーションを活発に行っています。
- 旅先のワクワクを短尺に凝縮
絶景やグルメなど、最もインパクトのある場面をテンポ良く並べ「これ行きたい!」と思わせる演出。 - ファン巻き込み型
実際にKKdayで旅したユーザーの動画をリポストしたり、体験談動画を集めてSNS上の盛り上がりをさらに増幅。 - 季節やイベントに合わせた企画
夏休みや年末年始など需要が高い時期にあわせ、特集動画を投稿して一気に予約を取り込む。
KKdayの参考動画
成果
- SNS経由の予約が増大し売上アップ
- 台湾国内だけでなく日本、東南アジアなど海外ユーザーからの知名度拡大
- コメント欄やSNS投稿でユーザー同士が情報交換し、コミュニティが活性化
具体例:中小企業の卸売ビジネスで回せる動画運用サイクル
「まだ知名度が低く、リソースも限られている」そんな中小企業でも、ショート動画を活用して台湾での売上増やパートナー開拓を狙えます。以下のサイクルを参考にしてみてください。
- テーマ選定(週1回)
- 大量ロット対応や新商品入荷情報、現地向けパッケージ紹介など、週替わりで訴求ポイントを決める。
- 撮影・素材準備(週初)
- スマホで社内や倉庫の様子を撮影。台湾語(繁体字)対応可能なスタッフがいればコメント収録も。
- 編集・字幕入れ(週中)
- 15~30秒程度にまとめ、繁体字字幕を入れて“ミュート視聴”でも理解できるようにする。
- 投稿・拡散(週末または平日夜)
- TikTok、Instagram Reels、Facebookなど、複数SNSに同時投稿し、関連ハッシュタグを活用。
- 効果測定・次回準備(翌週)
- 再生数・問い合わせ数などを分析し、良かった点を次の動画に活かす。
こうした短いPDCAサイクルを回すことで、回を重ねるごとに動画の完成度が上がり、台湾のユーザーとも接点が増えるようになります。
ショート動画制作のステップ
企画・ターゲット設定
- 「どんなユーザーに何をアピールするか」を最初に固める。
シナリオ・構成案
- 冒頭3秒でインパクト→中盤で具体的な魅力紹介→最後に問い合わせ・購入リンクを促す流れ。
撮影・編集
- スマホ撮影なら最低限の手ブレ対策や音質に気を配る。
- 字幕やBGMを入れ、テンポ感を意識して余計なカットを削ぎ落とす。
投稿・拡散
- 各プラットフォームの推奨仕様(縦型比率など)を遵守し、複数チャンネルでシェア。
- コメントやDMへの対応を迅速に行い、ユーザーとのコミュニケーションを大切に。
効果測定・改善
- 再生数・エンゲージメント・サイト誘導数などをチェックして改善ポイントを洗い出し、次回動画に反映する。
注意点(実際の例も含む)
- ローカライズを徹底する
- 繁体字字幕や台湾独自のイベントに対応した情報を入れる。
- ある日本企業A社は、日本語字幕だけで投稿を続けた結果、台湾ユーザーのコメント欄で「意味がわからない」と炎上気味に。繁体字対応をした途端に好意的な反応が増えたという実例があります。
- 炎上リスクに注意
- 過度な煽りや誇大広告はNG。各SNSのガイドラインと著作権ルールを守る。
- 例えば「○○円で絶対儲かる!」などの表現で通報を受け、動画が削除された事例も報告されています。
- 継続が重要
- 1~2本で成果を求めず、最低3~6ヶ月は継続投稿を心がける。
- 投稿数が少ないとアルゴリズムに乗りにくく、視聴者にも見つけてもらいにくいです。
- コメントや問い合わせへの対応
- 質問・注文・クレームに関して素早く対応することで、信頼度や好感度がアップ。
- 実際、SNS上の返信が遅すぎて顧客が離れた企業B社は、その後、対応スタッフを配置してから再生数だけでなく売上も伸びるようになりました。
次のアクションの重要性
台湾向けのショート動画マーケティングは、短い映像でも強烈に印象づけられ、拡散されやすいという特長を最大限に活かせる手法です。PinkoiやKKdayの成功例が示すように、技術力よりも**“魅せ方”や“現地ユーザーの共感ポイント”**を押さえることが大切になります。
しかし、動画がいくらバズっても、その後のアクションが整っていなければビジネス成果に結びつきにくい点に要注意です。たとえば:
- ランディングページ(LP):動画内からリンクされた先のページを台湾ユーザー向けに最適化し、商品の説明や購入ステップをわかりやすく提示する。
- ECサイト内の登録・決済フロー:台湾の消費習慣や決済方法(クレジットカード、ATM振込、モバイル決済など)に対応し、ストレスなく買える仕組みを整える。
海外展開においては、言語や文化のギャップを埋める丁寧な設計が不可欠です。ショート動画で興味を引いたユーザーが、そのままスムーズに問い合わせや購入に進めるよう導線を最適化しましょう。逆に、言語設定を間違えたり、登録ステップが複雑だったりすると、せっかくのバズが売上増につながりません。
まとめ
ショート動画×台湾市場の可能性は、いま大きく広がっています。まずは小さなステップからでも、継続的な動画投稿を続けることで、PDCAを回しながら最適解に近づけてください。日本企業ならではの品質やサービス力を、台湾ならではのSNS拡散力と組み合わせれば、ビジネスが一気に加速するチャンスがやってきます。ぜひ挑戦してみてください。
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