【今読みたい】数字から紐解く2022年台湾市場の可能性

【今読みたい】数字から紐解く2022年台湾市場の可能性

こんにちは、台湾でウェブマーケティングの会社 applemint の代表を務めます佐藤 (@slamdunk772) です。みなさんは「台湾市場」に関してどれくらい調査をしていますか?

「台湾市場」と検索をかけると、「人口 2300万人!」「男女比大体半々!」「出生率が低い!」「EC 市場規模が毎年10% 拡大!」などデモグラフィーや

台湾の人口統計はもちろん大事ですが、今日のこのブログではもう一歩踏み込んで、「台湾」という国がどういう国なのか財務諸表(財政収支)を通してお話したいと思います。

wikipedia やにニュースサイトでは見れない「台湾」をご紹介しましょう。

※2018年12月30日更新
※2022年3月18日更新

台湾を会社として見たとき、「台湾」という会社は儲かっているか?

会社は事業をして売上を出し、事業にかかるコストや人件費を引いて儲けを出します。では台湾はどうでしょうか?「台湾」という会社の売上は歳入でコストは歳出と言われます。歳入が歳出より多ければ財政収支はプラスになり、歳出が歳入より多ければマイナスとなります。

以下が台湾の財政収支です。

参考:台湾の財政収支の推移

2021年は財政収支が30年ぶりにプラスに転じる

なんとマイナス続きだった台湾の財政収支が2021年には30年ぶりにプラスに転じています。しかも財政収支のマイナスは2015年を境に改善しています。これはいい傾向です。

ちなみに日本の財政収支ってどんな状況かご存知ですか?以下は日本の財政収支です。

1990年以降の財政収支はひどいものです😂失われた感が半端ないです。2013年以降回復の兆しを見せていたのに、コロナウイルスで経済を止めてガタ落ちです。

“台湾” という会社の全体像を把握

次に台湾の政府は具体的にどんな売上を上げていて、どんなコストがかかっているのか調べたいと思います。以下歳入と歳出の内訳をご覧ください。

参考:https://www.nta.gov.tw/singlehtml/67?cntId=nta_841_67

この表の上にある「収入合計」が歳入で、下の「支出合計」が歳出にあたります。

ちなみに 108年 (2019年)、109年 (2020年) は収入合計と支出の合計の数字が異なるはわかりますか?108年は収入の合計が20,765.30あって、支出の合計が20443.07です。しかし110年度は両者同じです。これはつまり収入が支出より少ないので、借金したという事です。所謂国債ですね。

その証拠に110年 (2021年) は収入の『債務』と書かれた部分が1,675.31 と書かれています。そうすると前章で書かれている財政収支とこちらのデータに食い違いが発生するわけですが、ひとまずここでは台湾の財政収支は割と調子がいいと結論づけたいと思います。

次に、歳出を見ます。歳出の大部分を占めるのが国防費と教育と社会福利です。国防費は過去3年間歳出の約15%を占め、教育や文化に対しての支出も過去3年間で安定して19%ほどあります。最後に社会福利の歳出は大体24-25%あります。

これら3つだけで、全体の半分以上になります。

“台湾”の収入源・台湾はどうやって儲けてるの??

次に台湾の収入源について見ていきたいと思います。もう一度以下の収入と支出の表をご覧ください。

歳入の大部分を占めるのが税収で、これには所得税や法人税が含まれると思われます。営業税という消費税みたいな歳入は思ったよりも大した事ないですね。罰則からの収入も少ないです。

leo (佐藤峻)

以前から色んなブログで話していますが、台湾はもっと交通の罰則を厳しくするべきです…

全体的に見て、法人からの税金に頼りすぎているイメージがあります。では日本はどうでしょうか?以下は日本の歳入の内訳です。

参考:財政のしくみと役割

日本は40%が国債(借金)で、その他は税収です。まー台湾も日本も似たようなもんですね😂

ちなみに税収は過去3年間微増か、少し下がっています。今後どのようにこの税金を増やすのか気になる所です。

“台湾”の支出・国は何にお金を使っているのか?

次に台湾の支出を見ていきたいと思います。

一番多いのが社会福利で、次に多いのが教育科学文化支出です。国防費もそれに次いで多いです。ここ3年間を見ると社会福利の支出、国防費、教育科学文化の支出はずっと増えている一方で、経済発展の支出は少し下がったりしています。収入と支出のバランスをどうにか取ろうとしているのでしょう。

しかしバランスを取るというより歳出は各項目年々上昇しています。人で例えると、収入は上がらないのに支出はどんどん増えている人みたいな感じです。

福祉の支出・高齢化社会の現実

支出の中で約25%を占めるのが社会福利の支出です。これは国民に対する医療費などです。この支出が今後下がる事はないでしょう。台湾の出生率は2021年は世界ワースト1を記録しました。

参考:去年出生率、結婚率 台灣皆創歷史新低

また、2025年には60歳以上が人口に占める割合は25%と言われています。台湾も日本と同様に高齢化社会に突入するという事です。つまり社会福利の支出は今後さらに上がると思われます。

それなのに台湾の医療費は以上なほど安いです。実は台湾の健保(国民健康保険)は結構破綻寸前だったりします。詳しくは applemint lab のブログで書きましたので興味がある方はそちらをご覧ください。

【台湾の医療制度崩壊は近い!?】進まない台湾の国民健康保険の改革

国民健康保険を値上げすると与党が不利になるので、値上げはしないでしょう。その代わりに何をするかは applemint lab のブログに書きました。そしてこれがどうやら当たっているっぽいんです😎

防衛費はやっぱり大事!嫌でも中国は常に意識

次にいつまで経っても減らないのが防衛費の支出です。台湾が今後中国と融和という方向性に傾かない限り、この固定費は今後も下がることはないと考えていいと思います。

防衛費は毎年常に 15% はあります。台湾の現与党は台湾中立派(独立もしないし、統一もされたくない)であり、中国もよく圧力をかけているため、直近この額が下がるとは思えません。ちなみにこの表にはありませんが尖閣問題が起きた時の防衛費は全体支出の 18-20% ありました。

台湾ってどんなところですか?結論

台湾という国の収入の見通し

台湾の収入が伸びる気配はないです。しかし現在は景気が比較的に好調なので、この好調が続くようであれば、日本の様に消費税を導入するのはありです。

leo (佐藤峻)

日本は景気が悪くてデフレなのに消費税を上げて、さらに消費が冷え込む始末…

積極的に外資を呼び込んで、営業税を増やすといいかもしれませんが国として認められていない台湾と積極的にビジネスをすることで中国の怒りを買う可能性があることを考えるとなかなか外資も来づらいでしょう。そもそも台湾は 2300万人のマーケットなので外資も積極的に来たがりません。

台湾という国の支出の見通し

増える予定です。防衛費が増加傾向。福祉の予算も増加傾向です。台湾の公債は結局民間の銀行が購入者なため、ギリシャみたいにデフォルト寸前になるような事はありませんが、少し不安です。

また、現在はコロナウイルスの物流の混乱及びウクライナ危機のせいで、物価はガンガン上昇してます。それなのに給与は 15-20万程度です。景気がいいから消費税を導入してもいいかもとは言いましたが、恐らく導入すれば即抗議にあって政権を奪われるので消費税の導入は難しいでしょう。

僕は個人的に交通規制を厳しくして罰則からの収入を密かに期待しています!(特にタクシー会社とバイク!笑)

見つからない結論….

いかがでしたか?
台湾はいいところです。僕ももう8年ほど住んでいます。しかしながら台湾という国が今後劇的に改善する絵は描けません。

幸い台湾は日本ほどの高齢化社会でないため、社会福祉の支出がしばらくは爆発的に増えないかと思います。悲観的な事ばかり話し、結論らしい結論がないのですが敢えてあげるとすればもっと歳入の強化が必要になってくると思います。

願わくは外資の誘致と起業家の育成、スタートアップの海外進出が促進され交通の規制が強化されて税金の収入が増えることを祈っています。

以上 applemint 代表佐藤から台湾の財政収支からみた台湾でした!

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Leo Sato 佐藤峻

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