【現地レポート】SEMICON Taiwan 2025|日本企業に必要な「課題解決型」ブース戦略

【現地レポート】SEMICON Taiwan 2025|日本企業に必要な「課題解決型」ブース戦略

こんにちは、applemintの木村です。

先日、2025年9月12日(金)に台湾最大級の半導体展示会「SEMICON Taiwan 2025」を視察してきました!

会場は朝から大勢の人でにぎわい、最先端の技術や新しい出会いを求める熱気に包まれていました。世界中の企業が次のビジネスチャンスを掴もうとする姿は、まさに台湾経済を牽引する「半導体業界」の勢いそのもの。

そして現場を歩きながら強く感じたのは、単なる「技術紹介」や「商品の展示」では人は立ち止まらないということです。来場者が求めているのは 自分たちの課題をどう解決できるのか。まさに「課題解決型」のブース設計が、次の商談へつながる鍵だと実感しました。

本ブログでは、その現場で感じた熱気、日本ブースの印象、そして台湾企業との接点をどう広げるのが効果的かについてお伝えします。

SEMICON Taiwan 2025の概要と今年の特徴

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SEMICON Taiwan

SEMICON Taiwanは、世界中の半導体関連企業が集まる展示会で、台湾市場を知るうえで欠かせないイベントです。

  • 開催期間:2025年9月10日(水)〜12日(金)
  • 会場:台北南港展覧館(TaiNEX 1 & 2)

2025年の実績(主催者発表)

  • 出展企業数:1,200社以上
  • 展示ブース数:約4,100展位(booths)
  • 来場者数:100,000人超
  • 新しい動き:カナダ、コスタリカ、リトアニア、スウェーデン、ベトナムが初めてナショナルパビリオンを設置

📌 補足(2024年との比較)

2024年は約1,100社・3,700ブース・85,000人来場でした。今年は規模・来場者数ともに拡大し、注目度がさらに高まっています。

さらに今年からは入場料が有料化(500元=約2,500円)。それでも当日申込の来場者が多く、「本気で情報を得たい層」がより濃く集まる展示会に進化している印象でした。

会場で感じた熱気と最新トレンド

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現地を訪れて特に驚いたのは、最終日でも朝から行列ができていたことです。

展示会というと初日が盛り上がり、最終日は落ち着くイメージがありますが、SEMICON Taiwanは最終日まで活気が続いていました。

  • 聴講の真剣さ
    新技術紹介のプレゼンは椅子が埋まり、立ち見まで出る盛況ぶり。

  • 技術保護への意識
    デモ機を展示していても「撮影禁止」のブースが多く、知財を守る意識の高さを感じました。

  • 人気ブースの共通点
    パネル展示よりも「実機デモ」や「映像展示」を重視。担当者が積極的に声をかけるブースは常に人だかり。

まさに「体験して理解する展示会」という雰囲気でした。

日本ブースの現状と課題

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2025年は参加する都道府県が前年より増え、北海道、宮城、山口、福岡、佐賀、熊本、宮崎、京都の8県がブースを設置し出展企業をサポートしていました。

一方で、台湾現地法人企業と比べると次の違いが目立ちました。

  • 出展形式:県単位のPRやパネル展示が中心
  • 来場者の反応:足を止めても滞在時間は短め
  • 発信姿勢:出展企業のHPは多言語対応があるものの「待ちの姿勢」が多い。


実際に出展企業の方に伺ったところ、

「海外からのお問い合わせは既存顧客からの紹介がほとんどで、HPからの問い合わせはほぼない。今回の出展で少しでも興味を持ってくれる企業があれば」という声が聞かれました。

一方で台湾企業は「積極的に新しい取引先を探す」スタンス。

この「攻める台湾」 vs 「受け身の日本」のギャップが、展示会の現場でも明確に表れていました。

出展する以上、「どう次の一歩につなげるか」まで設計しないと、せっかくのチャンスが活かしきれないと強く感じました。

デジタルマーケティング視点での提言

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SEMICON Taiwanの視察を通して、展示会は「出展して終わり」ではなく 次の一手をどう設計するかが重要 だと実感しました。

applemintとして、日本企業に特に意識していただきたいポイントは3つです。

  1. 課題解決型のブース設計
    商品紹介よりも「顧客の課題」に焦点をあて、解決策を提示する展示内容に。

  2. 名刺交換後のデジタル施策
    展示会で得た名刺はリードの宝庫。LINE・SNS広告・リターゲティングで接点を継続。

  3. 出展目的の明確化
    「誰に、どんな取引をつなげたいのか」を事前に定義し、ブース内容や後追い施策と連動させる。

こうした取り組みで、展示会は 「技術を披露する場」から「課題解決を提案し、商談につなげる場」 へと変わります。

まとめ|SEMICON Taiwanから学ぶべきこと

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SEMICON Taiwanは、台湾企業と本気でつながれるB2Bの場です。

来場者は「課題を解決してくれるパートナー」を探しに来ています。

実際に現場を歩いて改めて感じたのは、単なる商品紹介では足りないということでした。

必要なのは「課題解決型」のブース設計。

そして「誰に、どんな取引をつなげたいのか」を明確にし、展示会後のデジタル施策へとつなげることです。

applemintでは、台湾市場に特化したデジタルマーケティング支援を行っています。

展示会をきっかけに台湾企業とのつながりを強化したい方は、ぜひお気軽にご相談ください。

applemintへのご相談やご連絡はこちらから!

木村 久絵

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