【失敗しない】2021年台湾広告代理店選び3つのポイント

【失敗しない】2021年台湾広告代理店選び3つのポイント

こんにちは!台湾でウェブマーケティングの会社 applemint 代表を務める佐藤(@slamdunk772) です!

今回は今後台湾で広告代理店を探そうと思っている方に対して、僕が広告代理店の立場を完全に無視して、リアルな失敗しない広告代理店の選び方をご紹介します(笑)

ちなみに、一番失敗する広告代理店の選び方の一つが『名前で選ぶこと』です。広告代理店は皆強みと弱みがあります。初めからぶっちゃけますが、applemint はウェブマーケティングに絶対的な自信を持つ一方、オフラインの広告や販売網、小売店との人脈に関しては絶望するぐらい弱いです(泣)

ではオフラインの広告や店舗販売、オフラインのイベントを充実させたいと思っている人が applemint に仕事をお願いするとどうなるでしょうか?恐らく爆死します….

広告代理店もきちんと調べると皆強みと弱みがあるんです。大手も例外ではありません。会社の規模がデカイからといって全てに強いかと言うとそうではありません。一般に大手が弱いのはデジタルマーケティングです。

今回のこのブログでは、皆さんの広告目の的に合わせて、台湾でどのように広告代理店を選べばいいかというお話を、広告代理店側にいる僕から暴露してしまいます!

一般論

冒頭で、一般に大手はデジタルマーケティングに弱いみたいなお話をしました。ここで言う大手とは皆さんが「広告代理店」と聞いて知っているような大手に当たります。以下、2000年と2020年の日系広告代理店の売上をご覧ください。

広告代理店売上

参考:《2020年5月最新版》広告代理店 売上高ランキング(総合広告代理店からインターネット広告代理店まで)

参考:広告代理店の売上ランキング

2000年と2020年では、1位と2位以外顔ぶれが変わっています。2020年はデジタル広告に強いサイバーエージェントや DAC (DAC は博報堂の子会社ですが…) が急進した一方、東急エージェンシーや大広はTOP5から脱落しました。

また、ADK は未だに TOP5にいるものの、ここ20年間の売上はあまり変わっていません。

所謂大手と言われる広告代理店が強いのはマスメディア向けの CM制作やプランニング、広告枠の手配などです。また平面のデザインも強いイメージです。

一方で過去の知見や経験を中々活かせないのが、デジタル広告です。デジタル広告は日進月歩で進み、過去の知識や経験が全く意味をなさない場合が多々あります。デジタル広告において大事なのは知識や経験よりもスピードへの適応性です。

大きな会社のスピードが遅くなるのは何となくわかるでしょうか?

つまり本当にざっくり話すと、伝統的に大手が強いのはマスメディア向けの広告やクリエイティブで、デジタル広告に関しては意外とそうでもないということです。台湾も例外ではありません。

佐藤峻leo sato

実際に多くの大手企業は子会社やその他の会社にウェブマーケティング関連のお仕事を外注している場合が多いです。

台湾で広告代理店を選ぶ時のポイントその1.目的は何か?

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では、本題に入っていきたいと思います。台湾で広告代理店を選ぶときのポイントは何か?まず1つ目は目的です。

例えば SK-Ⅱ はよく台北の SOGO デパートの前でポップアップのお店を開いていますが、ポップアップのお店の企画やデザインは恐らく大手の広告代理店が強いでしょう。

また、テレビ広告やテレビのプレースメント広告も大手や大きな広告代理店が得意でしょう。大手広告代理店はテレビ局や制作会社との人脈を持っています。オフラインやマスメディアへの広告を行う場合、リソースが大きい大手が強いのは明らかです。

ではデジタルはどうでしょうか?残念ながら台湾にある日系大手広告代理店はデジタルに弱い場合が多いんですね。台湾では特にそれが顕著で、その理由は総経理がそもそもウェブ広告に詳しくない場合が多いためです。

ウェブ広告がすごい勢いで普及したのは、スマホがすごい勢いで普及したここ6-7年ぐらいなのですが、日系の大手広告代理店の総経理のみなさんは新しすぎてあまり担当してきてないんですね。

しかも台湾は人材を育てようとしても、離職率が高いため人材が育たず、日本に比べて質の低いウェブマーケティングのサービスが提供されてる場合が多々あります。

ではどうすればウェブマーケティングに強い広告代理店を探す事が出来るでしょうか?次にウェブマーケティングに強い広告代理店を探すポイントをお話ししたいのですが、その前にサクッと台湾におけるデジタル広告の重要性を改めてお伝えします。

台湾におけるデジタル広告の重要性

台湾の人が1日に最も接触する媒体は全てウェブ上にあります。

以下台湾の簡単なデータを貼り付けます。緑の部分のデータによると、2,877万人の台湾人がモバイルを保有しており、これは人口に対して120.7%です。

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参考:https://datareportal.com/reports/digital-2021-taiwan

つまり台湾では一人1台以上モバイルデバイスを持っていることになります。

次に、台湾人のネット使用頻度をご覧ください。

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上記写真の上部オレンジの部分をご覧ください。これは台湾の人が毎日 SNS に1時間56分費やしていることを表します。また、一番左の青い部分は台湾人のネット使用時間を表します。これによると台湾の人は一日8時間近くネットにアクセスしています。

これが正しければ、台湾の人は起きている間の半分ぐらいはネットにつながっているということです。つまり消費者の接触ポイントがネット上なので、台湾ではどう考えてもデジタル広告は避けて通れない広告ということになります。

ここまで読んで、台湾ではウェブ広告が大事な事がようやくわかってきたと思います。それではここから広告代理店の僕が裏表無しでデジタルに強い広告代理店の見分け方を教えたいと思います。

台湾で広告代理店を選ぶ時のポイントその2: カスタマージャーニーの応用

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カスタマージャーニーという言葉があります。これは顧客が「潜在顧客」から「見込み客」、「顧客」となり、「ロイヤルカスタマー」になるまでの工程を指します。そしてこれは BtoBの顧客も、BtoC の顧客も同じような工程を踏みます。

例えば、私がBtoBの電子機器メーカーの営業だったとします。会社が台湾で電子機器展覧会に出展することになり、私も参加することになりました。私はこの展示会の自己目標を「30社と契約」にしたとします。

どう思いますか?展示会で本当に 30社と契約を締結できればすごいことですが、展示会という場における適切な目標には聞こえません。「30人の潜在顧客と名刺交換」の方が適切と思われます。

どんな業界でも潜在顧客、見込み客、顧客、ロイヤルカスタマーによって目標を細分化するべきですウェブマーケティングでも同じようにきちんと目標を細分化することがいいコミュニケーションです。また、目標を細分化したら、細分化した目標を達成するため、コミュニケーションも細分化する必要があります。

ただし、ミクロなコミュニケーションは手間がかかります。つまり、顧客のステージに合わせた目標の細分化とコミュニケーションの細分化はデジタルに強い広告代理店を選ぶポイントの1つです。

台湾で広告代理店を選ぶ時のポイントその3: デジタルの活用

ウェブ広告を扱う会社がデジタルに弱いとあまり信頼できないですよね?通常ウェブ広告では JavaScript や API をバンバン活用して、効率化を追求します。

ウェブ広告における JavaScript を人に例えると水です。JavaScript はデジタル広告の計測や最適化に必要不可欠であり、広告代理店に一人は必ず JavaScript を理解している人がいるべきです。

また、営業レベルで JavaScript の重要度ぐらいは理解したいです。残念ながら台湾にある日系広告代理店では広告を運用する人でさえ、JavaScript の J も理解していないケースが非常に多いです。

では、どうすれば広告代理店が JavaScript の重要性を理解しているかわかるでしょうか?レポートの自動化や広告運用の自動化を行なっているか広告代理店に聞くといいです。

Google 広告では JavaScript を使って、人が出来ない煩雑な操作を自動化できる仕組みがあります。例えば、弊社では Google Data Studio を使って、デジタル広告の数字を全て自動的にレポートに反映させる効率化を行なっています。

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そもそもデジタルに強いか否か、DXは進んでいるか否かも台湾でウェブマーケティングに強い会社を選ぶポイントです。

その他注意点:適切な価格

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デジタルに強いかどうかとは少しずれますが、ウェブマーケにおいては適切な価格も重要です。

少し古い本ですが、『はじめての台湾マーケティング』の中で、台湾の広告費について触れられています。この本が出版されてから 4-5年経っていますが、現在も広告費はそこまで変化してない印象を受けました。

まずはこの本をご覧になって、デジタル広告の費用はぼったくられていないか見てみてください。残念ながら台湾の広告費の相場がわからない広告主に対して、とんでもない手数料をかける広告代理店がいます。

特にインフルエンサーに関しては広告主がインフルエンサーに直接価格を聞けないことをいいことに原価の2-3倍取る広告代理店が一定数います。民間企業は儲けなければいけないので私は手数料を多く取ることに反対するわけではありませんが、広告主としては適切なプライシングをする会社と仕事をしたいものです。

台湾のインフルエンサーの価格やインフルエンサーの起用方法については以下のビデオ、もしくはブログをご覧ください。

現地広告代理店 vs. 日系広告代理店

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いかがでしたか?まとめると、台湾で広告代理店を選ぶポイントは『目的』と『デジタルに強いか否か』デジタルに強いか否かを見極めるポイントは以下の2つです。

デジタルに強いか否かの判断材料

カスタマージャーニーの応用
JavaScript や API の積極活用

ちなみに applemint はデジタルに関してはかなりの自信を持っています。台湾にある日系広告代理店というカテゴリーであれば負ける気はしません。ただ、オフラインや PR などリソースをかけないと出来ない施策は依然として弱いです。

最後に、これをご覧の方の中には日系と台湾現地広告代理店で悩まれている方もいると思います。そんな方のために、おまけで台湾現地の広告代理店と日系の広告代理店の違いを簡単に書いたので参考までにどうぞ!

日系広告代理店のメリット

・支払いに関する問題はほぼ起きない。
・日本語でのコミュニケーション可能。
・台北の日本人社会は狭いのでよほどのことがない限り下手なことをされない

日系広告代理店のデメリット

・手数料が高い
・一部の会社はサービスの質が高くない
・広告予算が低いと断れられる

台湾現地広告代理店のメリット

・手数料が安い場合が多々ある
・会社によってはスキルが高い

台湾現地広告代理店のデメリット

・お金の問題が頻発する
・サービスの質が低い会社が多く、誰かに紹介された会社でないと怖い
・コミュニケーションは中国語 or 英語

以上台湾の広告代理店についてでした!

applemintへのご相談やご連絡はこちらから!

Leo Sato 佐藤峻

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