【2024年版】台湾デジタルマーケティング攻略法とは?

【2024年版】台湾デジタルマーケティング攻略法とは?

こんにちは!台湾でデジタルマーケティングの会社 applemint の代表を務める佐藤(@slamdunk772) です!

今日は2024年版の台湾デジタルマーケティング攻略法についてお話しします。この記事を書いているのは2024年の4月です。

Googleで検索すると、SEO対策のためなのか「【2024年版】」とタイトルにあるにも関わらず、内容が古いものが多く見受けられます。しかし、このブログは違います😅

私はちゃんと2024年に情報を基に記事を書いています。2024年も既に4ヶ月が経過し、台湾のデジタルマーケティング界隈では様々な動きがあります。今日はその中でも特に価値のある情報を、HPのブログでみなさんに公開しようと思います!

非常に参考になる内容だと思いますので、ぜひご覧ください!

通販企業の栄枯盛衰

online shopping in 【2024年版】台湾デジタルマーケティング攻略法とは?

最近、日本で話題になっている解約トラブルやウェブサイトの表現についての問題ですが、台湾ではどうでしょうか?

台湾では、解約トラブルに関する大きな問題は聞かれませんが、数年前からデジタルマーケティングを行っても新規顧客の獲得が難しくなっているという現象が見られます。

通販企業が実店舗を持たず、オンライン広告を主軸に新規顧客を獲得してきた歴史を持つ中で、オンライン広告の効果が落ち込むと、ビジネス全体の成立が難しくなります。商品が溢れる現代において、特にコスメのような商品で独自の差別化を図るのは非常に困難です。

2017年から2018年にかけて多くの通販企業が現地法人設立や越境ECを通じて台湾市場に進出しましたが、気がつけば生き残っているのはほんの一握りの企業だけとなっています。

通販企業の現状や私が個人的に考える解決策については、以前にブログで詳しく書いています。

今回のブログでは、通販企業が2024年までに絶対はおさえておきたい、今後の方向性についてお話をしたいと思います。

単品通販からの脱却

以前のブログで、通販企業が台湾で生き残るためにはOEMとブランド力強化が必要だと述べましたが、これらは進出段階から検討しなければならない施策であり、正直現実的ではありません。それでは、既に台湾市場に進出している企業はどう対応すれば良いのでしょうか?

まず、「単品通販」という概念は台湾で通用しないのではないかと考えています。元々、LTVの向上やCRMのために生まれたこの概念ですが、同じ商品を何年も宣伝し続けてそれがコンスタントに売れ続けるのは非常に困難です。

たとえばコスメ商品でこれを成し遂げているのは、SK2やその他のごく少数のブランドだけです。ハイネケンの例もありますが、彼らは毎年多額の広告費をかけていますが、何十年もの間、台湾の小売市場でビールを販売してきた歴史があるためです。

一方、台湾市場に新しく参入した通販企業は、新参者が一つの商品に依存して戦うのは厳しい状況です。しかしながら、興味深い動きも見られます。

例えば、通販企業が単品通販にこだわらず、Facebookのカタログ広告やGoogleのP-max広告を利用して複数の商品を宣伝すると、比較的にコンバージョンを獲得しています。

これは、新しい商品を投入すれば通販企業にもそれなりの勝算があるかもしれないということです。ただし、台湾では今後PIF(商品情報フォーム)の制度が厳格化される予定ですし、台湾から日本へのアウトバウンド旅行者が減ることはなさそうなため、厳しい戦いが続くでしょう。

オフラインイベントが盛況

オンラインでの販売が好調なクライアントもいれば、そうでないクライアントもいますが、オフラインのイベントでは多くのクライアントが成功を収めているようです。

昨年私たちが京都で行った工芸品展は、実験的な意味合いを持ちながらも多くの人が集まり、実際に商品の販売にも繋がりました。また、徳島展では天候が悪いにも関わらず、多くの人々が訪れました。

残念ながら台湾でオフラインのイベントを開催しようとすると、人通りの多い場所は非常に高額です。1週間だけの短期間で場所を貸してくれる不動産オーナーも少ないです。台湾では不動産オーナーの地位が高く、柔軟性に欠けるケースが多いです。

そんな中、私たちが業務提携を結んでいるMIJ(日本統治時代の建物)で行うオフラインのイベントは、台湾で気軽にイベントを開催したいお客様の解決策になっているようです。

日本全体を見ても、観光客の6-7割は上位5つの都道府県に集中していますが、その他の都道府県でのイベントには大きな可能性があると感じています。また、日本の珍しいものを販売するイベントには特に適していると思います。

2023年と2024年に実施した二つのイベントでは、どちらも集客に成功しましたので、コンテンツが魅力的であれば集客の再現性は期待できると考えています。一方で、規格外の野菜を販売した際には予想以上に人が来なかったので、建物との親和性が高い「日本」の要素を含むイベントがより効果的だと感じています。

まさかの越境EC大躍進

flight in 【2024年版】台湾デジタルマーケティング攻略法とは?

最後に、越境ECの現状についてお話しします。ここへ来て、一部の高価格帯商品の越境ECが好調です。この商品の特徴は以下の通りです:

  • アニメグッズ
  • 高価格(3万円以上)
  • オンラインでしか購入できない

円安ではなかった以前からこれらの商品の販売を手伝っていますが、その当時は売れるまで一苦労でした。しかし、最近は本当によく売れます。やはり円安が影響していると思います。

また、この商品を扱う越境ECサイトはとても興味深く、基本的には円表記です。個人的には、この円表記が売上を押し上げた要因だと感じています。その理由は、ディスカウントをしていなくても、円安により感じるディスカウント効果があるからです。

そう遠くない過去の2019年には、1台湾ドルが約3.5円でした。しかし、円安が進み、2024年4月25日現在では1台湾ドルが4.75円になり、銀行で日本円を台湾ドルに換金すると、1台湾ドル5円近くなっています。

日本人にとっては不利な状況ですが、台湾人にとっては日本の商品を安く購入できる大きなチャンスです。たとえば、2019年に50,000円だった商品は、その当時約14,000台湾ドルでしたが、現在は約10,000台湾ドルです。

つまり、円表記のままであれば、円安が進むほど台湾人はディスカウントの恩恵を受けるわけです!このケーススタディから学んだことは、もし越境ECで日本の商品を販売する場合、円安の時は円表記で行い、円高の時はターゲット国の通貨に変換する方が良いということです。

この仮説が100%正しいかはわかりませんが、非常に有益なケーススタディとなりました。

以上、applemint代表の佐藤からでした!

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Leo Sato 佐藤峻

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