【台湾性教育の実態】台湾性教育指導者へのインタビューで見えた限界

【台湾性教育の実態】台湾性教育指導者へのインタビューで見えた限界

こんにちは!台湾でデジタルマーケティングの会社 applemint の代表を務める佐藤(@slamdunk772) です!

今日は台湾の性教育の実態についてお話をしたいと思います。実は過去に似たような内容のブログを以下に書いています。

出来れば関連ブログをご覧になってから、こちらを読んで頂きたいですが、面倒だと思うので、ざっくり要約します😂

要約すると、うちのスタッフが過去に高校や中学でどんな性教育を受けたインタビューをした結果、少なくとも彼女が受けた授業では「性行為はそもそもしてはいけない!」という風に教わったそうです。

つまり、学校はきちんと性教育をするよりも、そもそも性行為をしなければ性に関する問題は起きないのだから、性行為を抑圧しようという魂胆なのだと思います。

ただ、今回僕がインタビューを行ったスタッフは28歳で、彼女が高校で性教育を受けたのはもう10年前になります。そこで現在の台湾の性教育の実態が知りたくなった僕は、台湾性教育協会に電話をかけ、台湾の性教育に詳しい、国立師範大学の高松景教授にお話を聞く事ができました!

今日はその時のお話をブログにまとめます。

台湾の性教育の実態

今回お話をお伺いした国立師範大学の高松景教授は、師範大学で学校の先生を対象とした性教育のhow-toを教えています。彼が直接教育現場に赴いて性教育をするのではなく、性教育をすることになる先生を対象に、どのように性教育を行えばいいか教える立場です。

そんな彼に現在台湾の教育現場では、どんな性教育をしているのか見せてもらいました。

性教育1312 in 【台湾性教育の実態】台湾性教育指導者へのインタビューで見えた限界

僕のうっかりミスで、どの学年がどんな性教育を学ぶのか書いた表をなくしてしまったのですが、台湾の性教育のガイドラインを見る限り、かなり踏み込んだ所まで教えるように設計されていました。

例えば、ガイドラインによると、台湾では中学校の時点で既にAVと通常の性行為の違いについて教える”予定”になっています。予定と書いたのは、実際に教えているかどうかはわからないためです。

現場で実際にガイドライン通りに先生が教えているかというと、教授いわく、「正直わからない」との事でした。特に高学年になればなるほど、教える内容は先生自体が喋りたくない内容も含まれます。

教授もその事は理解しつつも、彼には現場の先生が性教育を教えているか否かを監視する役目はなく、現場の状況を把握するのは難しいとのことです。

おまけに台湾では、性教育は別にテストがあるわけではないので、先生が教えたか否かで評価が変わるわけでもありません。そのほかにも、学校の先生がそもそも性に対して専門性がなく、専門性をつけようとする意識が現時点でない事もわかりました。

これは台湾に限らず日本もそうかもしれません。ただ、スウェーデンではどうやら先生は性に関する専門性が義務付けられているそうです。試しに、Google で調べてみたら様々な論文が出てきました。

現在台湾では、性教育は「健康」というクラスの下で、明確なガイドラインと教師への指導が行われているものの、実際に教育の現場でやっているか否かは把握出来ていないというのが、台湾の性教育の現状と言えるでしょう。

性病に関する教え

性教育1312 1 in 【台湾性教育の実態】台湾性教育指導者へのインタビューで見えた限界

次に僕が興味深いと感じたのが、台湾における性病の教育のお話です。教授いわく、台湾は AIDS に対してはとても力を入れて、それなりに予算もついているものの、他の性病については正直ほとんど力を入れていないとの事でした。

例えば、淋病は台湾人の理解が進んでいないらしく、病気の危険性がほとんど認知されていないと聞きました。僕も知らなかったのですが、淋病は、男性は罹ると症状が現れて自覚するものの、女性はほとんど症状が出ないらしく、下手すると女性を通じてすぐに広がる恐れがあるとのお話でした。

残念ながらAIDS に多額の予算が振り分けられている一方で、他の性病にはあまり予算がついていない事もあってか、性病をチェックする機関もほとんどないようです(orあっても知られていない)

日本では梅毒が結構流行っているニュースを目にしましたが、台湾でも梅毒は年々増えているようで、AIDS 以外の性病に対する理解が広がる事を教授は望んでいました。

最後に

高松1312 in 【台湾性教育の実態】台湾性教育指導者へのインタビューで見えた限界

最後に、教授から僕に対して、「それで、君は何を望んでいるんだ?」と聞かれました。てっきり彼は僕が性教育の団体に対してスポンサーをお願いすると思っていたそうです…😅

今回僕はインタビューをするにあたって、4月20日に性の真面目な対談を行う旨を話しています。それを聞いた教授は、僕が、彼が所属する台灣性教育學會からスポンサーをお願いするのではないかと勘違いしたそうです。

僕は今回のイベントを有意義で学びのある内容にしたくて、教授へのヒアリングを通じてヒントが得られるのではないかと思い、インタビューを打診したまでです。

今回のイベントは僕がスポンサー営業をあまりちゃんと出来ていない事もあり、正直スポンサーは集まっていません。集客も苦戦が予想されています。この前は数年ぶりにたまたま会った知り合いに、イベントのポスターを配ったら嫌な顔をされSNSまでブロックされました😅

性について語る事がまだまだタブーに等しい台湾だからこそ、違法アップロードされた AV から性を学ぶのではなく、きちんとした認識を伝える事が重要だと勝手に意気込んでます。

今回のインタビューを通じて得た知識がどこまで活かせるかはわかりませんが、イベントの日まで突き進もうと思います!

今回インタビューを快く受けてくださった高松景教授にはお礼を申し上げます。

以上 applemint 代表佐藤から、台湾の性教育の実態についてでした!

applemintへのご相談やご連絡はこちらから!

Leo Sato 佐藤峻

関連ブログ

にお問い合わせ