【台湾の結婚はハードル高し】台湾人の結婚観と結婚式の謎ルールに迫る

【台湾の結婚はハードル高し】台湾人の結婚観と結婚式の謎ルールに迫る

こんにちは!applemintの津山です。

2021年は福原愛さん(愛ちゃん)の離婚・再婚報道が台湾のニュースを賑わせましたが、みなさん、台湾の結婚事情を詳しく知ってますか?

愛ちゃんの離婚の原因は浮気と言われてますが、元々相手の家族のモラハラが結構あったとか。なんでも、義理の母に「あなたは金を生む鶏」と言われたとか言われてないとか…日本人の感覚からするとかなりドン引きしますよね…。

実はこれは愛ちゃんの問題だけでなく、結婚後、家族による干渉や嫁という役割への期待が高い台湾では「そもそも結婚したくない」という人がかなり増えています。ですが日本でも未婚者が増えてる今、結婚問題への対応は人ごとではありません。

そこで今回は、台湾在住の私だからこそ伝えられる、最新の台湾結婚事情と台湾人の結婚に対する考えを詳しく紹介します。「愛ちゃんが2回結婚式を挙げた」ことでも話題になった、台湾の結婚式の驚きのルールも紹介します。

台湾の結婚事情に興味がある人は必見です!

台湾人の現在の結婚事情とは?

初めに、台湾人の結婚に関する最新のデータを紹介します。これを見れば台湾の結婚事情がいかに厳しいかが一目瞭然です。

台湾人の結婚率

台湾政府の統計によると、2021年、台湾全体で配偶者がおられる方は平均で約50%です。初婚年齢は男性32.7歳、女性30.9歳で、日本の初婚年齢である男性31.0歳、女性29.4歳よりもさらに高齢化しています。

平均結婚年齢
引用元:新新聞  婚育危機2》當結婚對數創新低、已婚成為少數,社會能接受非婚生子嗎?

台湾の初婚年齢の推移2021
內政部統計年報 12.初婚率與再婚率データ より作成

2021年、台湾の年間の結婚率は過去最低になり、台湾では1年でたったの11万組(1000人あたり4.88人)しか結婚していません。さらに離婚した人が5万組いるため、実質増加した夫婦数は6万組です。

1976年と比較すると、結婚率は60→50%に下がったにも関わらず、離婚率は0.9→9%に上がっており、台湾の厳しい結婚事情が見えてきます…。

台湾の離婚状況2021
內政部統計年報 03.婚姻狀況 データより作成

台湾人の現在の結婚観とは?

ではなぜここまで台湾の人が結婚を避けるようになったのでしょうか?台湾の人が結婚したくない理由をまとめた政府の調査資料から、代表的な理由を3つ紹介します。

社会的な圧力
引用元:內政部委託研究報告 晚婚、不婚現象因應對策之研究

① 自由を求める女性が増えたから

女性の自由

一つは女性による自由を求める声の高まりです。台湾は夫婦共働きが多く、夫とほぼ同じ給料を稼ぐにも関わらず、女性は家でも家事や育児などの負担が大きいため、女性が不公平を感じやすいのは間違い無いでしょう…。

また儒教の考えを重んじる台湾は、上下関係や年上の人を敬うことが一般的。そのため旧正月に夫の実家に行く時「今日だけは親や親族に対して良い嫁、良い母親を演じてくれ」と言われることもあるそうです。

愛ちゃんの元夫・江宏傑もお姉さんやお母さんに逆らわないようにと言ってたようですが、まさしく「家族付き合いの面倒くささ」というのが垣間見えるエピソードです。

② 結婚する金銭的余裕がないから

男性の金欠

これは主に男性側の理由ですが、台湾では家を必要と考えている男性が日本に比べると多く「結婚するなら家を買わなければいない!でもそんな余裕はない!」ということで結婚したくない人もいるとか。

私も以前、台湾の南部に住む男性から「日本人は結婚するとき家買わないの?」と聞かれました。南部は伝統的な考え方の強い地域なので、多くの南部の友人が結婚を機にマンションや一軒家を購入しています。

kay

持ち家意識が強いせいか、台湾のテレビでも日本のリノベーション番組「劇的!ビフォアアフター」が人気ですw

以前applemintのブログでも紹介した通り不動産価格は急激に上がっており、特に台北では普通のサラリーマンが持ち家を持つのは夢のまた夢。そんなプレッシャーを背負うくらいなら、結婚しなくていいやと考えるのも頷けます。

③ 子供の養育費が高いから

幼稚園

台湾人が結婚する理由の5割以上が「子供を持つため」でありながら、台湾の養育費は年々上がっています。また日本と同じように保育園や幼稚園の入所競争率も相当高いです。これは共働きが前提の台湾ではかなり厳しい状況です。

実際に台湾の幼稚園にかかる学費は公立なら月に5,000円〜12,000円、私立なら40,000円以上はします。公立に入れれば問題ないですが、抽選倍率が5倍以上になり幼稚園が見つからない親御さんもたくさんいます。

幼稚園の入所倍率が上がる理由は台湾の教育システムの問題が関係しています。この内容について詳しく知りたい人は、ぜひapplemint labのコンテンツをチェックしてください!

関連資料applemint lab:台湾在住現役日本人ママに聞いた超リアルな台湾幼稚園事情

いろいろ問題がある台湾の結婚事情ですが、国家発展委員会という政府機関が、子供を持つために結婚は必ずしも必要ではないと発表しました。

しかし台湾で、婚外子はまだ5%程度しかいません(日本はさらに低い2%程度…)。家族の繋がりを重視する台湾では、婚外子が一般的に受け入れられるにはまだ時間がかかると思われます。

結婚式も大変?日本と違う台湾の結婚式事情

愛ちゃんの結婚式
引用元:grape(グレイプ)  台北のホテルで披露宴 愛ちゃん「私は幸せです」とファンに感謝

台湾といえば結婚式が派手なイメージですが、ここにも大変なルールがあります。過去に愛ちゃんが「2回の結婚式」を行なったのもその一つ。日本人が知らない驚きのルールを3つ紹介しましょう。

ルール1. 披露宴を2回行う

婚約式
引用元:彭園婚宴 訂婚禮俗搞不懂?–訂婚/文定古禮攻略全套大解密

台湾では、新婦側の友人・知人を招いて行う「訂婚(でぃん・ふん/婚約式)」と新郎側の友人・知人を招いて行う「婚禮(ふん・りぃ/結婚式)」を別に行います。愛ちゃんが2回披露宴を行なった理由の一つは、この習慣のためです。

披露宴

(吹き出し)披露宴は1回でも大変そうなのに、2回もやるのは気が遠くなりそうですね…

ルール2. 瓦を踏んで七輪を超える

新郎新婦
引用元:Love Story 影像 – 溫度獵手

昔に比べ減ってはいますが、台湾には新婦が「瓦を踏んで七輪を超える」という謎ルールがあります。台湾語で「瓦」は「邪」と音が似ており、瓦を踏んで邪気を追い払う、また七輪で体を温め邪気を追い払い新しい生活を順調にスタートさせる、といった意味があるとか。(諸説あり)

台湾人の有名な結婚サイト「結婚吧(ゼクシィみたいなもの)」でも紹介されてるので、今でも実施してる人まだいるようです。

怒る女性

新婦だけが、なぜそんな危険な行為で邪気を払わなくてはいけないのか…

ルール3. 寅年の人は結婚式に参加できない

台湾人の同僚に聞いて知りましたが、台湾では寅年の人は縁起が悪いとされ結婚式への参加を断られることがあるそうです。寅年(虎)は人を傷つけるため、結婚式の場に寅年の人がいると子供ができにくくなるという言い伝えがあるとか…。

kay

(吹き出し)私の父も寅年なので、このルールでは娘の結婚式に参加できません…(泣)

複雑なルールが多い台湾の結婚式ですが、若い世代では結婚式の簡素化も進んでいます。最近では台湾政府が「現代国民の結婚式」というパンフレットを出し、伝統的な習慣を廃止して結婚の負担を減らそうとしています。

現代国民の結婚式
引用元:​​內政部 現代國民婚禮

日本も結婚式の金銭的負担は主催者・参加者とも相当高いので、台湾のように政府主導で簡易化の呼びかけをしてくれると個人的には非常にありがたいです!

いかがでしたか?今回は台湾の厳しい結婚事情についてお伝えしました!台湾で起きている結婚問題は日本も抱える悩み。人ごとではありません。ぜひ今回のブログを参考に、日本の皆さんも新しい結婚の形、理想の結婚の形を考えてみて下さい🎉

以上、台湾から津山がお届けしました!

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Kaori Tsuyama

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