海外在住マーケターが見た!日本人が気付いてない訪日外国人集客の課題と解決策

海外在住マーケターが見た!日本人が気付いてない訪日外国人集客の課題と解決策

こんにちは、applemintの津山です。観光産業に関わる皆様、訪日外国人客の受け入れ対策はできていますか?

筆者は2023年1月、社員旅行で北海道の札幌・知床へ行きました。(知床は弊社のクライアントである知床第一ホテルさんに泊まるためです?)

2023年1月の時点で、北海道には既に訪日外国人客が戻ってきており、特に札幌は、台湾人や韓国人で溢れかえっていました!今後、訪日外国人の数は一気に増えることでしょう。

しかし、海外在住である筆者から見ると、訪日外国人を真面目に集客しているとは思えないサービスが散見されたのが、気になって仕方ありませんでした…。

例えば、観光地にも関わらず案内板に英語表示がなかったり、レストランは、日本の食べログに頼みで他のSNS対策をしていなかったり、といったこともその一例です。

多くの日本人はおそらく気がついてないのですが、今すぐ改善しないと、訪日外国人集客に影響が出そうな課題が、実は結構あります?

今回は、海外在住マーケターの筆者から、訪日外国人を真剣に集客したい方々に向け、今すぐ改善した方いい課題5つと、解決策をご紹介します!

今すぐ改善すべき!訪日外国人集客5つの課題

今すぐ改善すべき!訪日外国人集客5つの課題

まず最初に結論から言います。今回の日本旅行で感じた、訪日外国人集客の課題は以下の5点です。

  • 課題1. 観光客向けの案内や掲示板が不親切
  • 課題2. サービスの融通が効かない
  • 課題3. 集客にSNSが活用できてない
  • 課題4. ベジタリアンやムスリム対応が不十分
  • 課題5. アナログ対応が多い

以下では、それぞれの課題について、具体的にご紹介したいと思います!皆様が、ドキッとした項目があれば、ぜひチェックなさってください。

訪日外国人集客課題1. 観光客向けの案内や掲示板が不親切

まずはこちらの写真を見てください。世界自然遺産にも選ばれた知床国立公園で見かけた看板です。

訪日外国人集客課題1. 観光客向けの案内や掲示板が不親切

せっかく知床の動物を紹介している案内板も、ほとんど絵が剥げ落ちており、何も確認できない状態になっています。これでは、ツアーガイドがいる人しか、知床の凄さを理解できないので、非常にもったいない状況です。

あと撮影を忘れましたが、立入禁止の看板も剥げ落ちてました…

<解決策>

案内板に英語記載を入れることは、観光客の安全のためにも欠かせません。

英語が苦手なガイドも多いことが今回わかったので、最近の美術館のようにQRコードを読みこむ方法や、タブレットを貸し出して情報を表示させる、などの方法を検討してみることをお勧めします。

訪日外国人集客課題2. サービスの融通が効かない

訪日外国人集客課題2. サービスの融通が効かない

以前、弊社社長が以下のブログでも苦言を呈していましたが、日本のサービスは平均が高い分、融通が効かない(個別に対応できない)という弱みがあります。

参考記事:【観光業従事者必見】海外の人が求めているのはクルーズ船的なサービスかもしれない

例えば、新千歳空港内のドリンクスタンドで、ご夫婦が氷無しアイスコーヒーを頼んでいたのですが、案の定、店員に「氷なしは提供してません」と断られていました。

しかし筆者が暮らす台湾では身体を冷やさないよう、ドリンク氷なしも当たり前で、注文者は全体の半分くらいいます。

日本でも氷なしドリンクを提供してくれる場所もありましたが、以下の有様をご覧ください。これで500円です…。「氷なし」注文でも満タンまで注いでくれる台湾とは雲泥の差です(怒)

日本でも氷なしドリンクを提供してくれる場所もありましたが、以下の有様をご覧ください。これで500円です…。

angry fukureru boy in 海外在住マーケターが見た!日本人が気付いてない訪日外国人集客の課題と解決策

こんな店はもう2度と行かないと思いますし、SNSでこの写真をみたら、確実にマイナスイメージです?

<解決策>

外国人と日本人では求めるサービスが違うということを前提に、多少追加費用がかかってもいいので、オプションサービスを用意しておくべきです。

例えば、氷なしのドリンクであれば「値段が高い分、お客様に満足いただける、たっぷりの量をご提供しています」など、弱みをカバーする表現をうまく使うことで、顧客の理解を得ることも重要です。

訪日外国人集客課題3. 集客にSNSが活用できてない

訪日外国人集客課題3. 集客にSNSが活用できてない

日本の、特に田舎の観光地の特徴ですが、SNSの活用ができていない、という問題があります。今回訪れた知床も、世界自然遺産にもかかわらず、レストランやアクティビティの情報はほとんどSNSから得られませんでした。

しかし、訪日外国人旅行客の上位を占めるアジアの国々では、人気のあるSNSの利用率は7~9割近くに上ります。SNSの運用をおろそかにするのは、PRのチャンスを自ら捨てていることになり、非常にもったいないです!

SNSの実力を知りたい方は、北の知床観光さんのInstagramを見てください。

日々のクルーズに関する情報を画像、リール動画、タイムラインで配信しており、フォロワーは1000人以上、動画再生は毎回2000回以上です。無料で、これだけの人と接触できるのですから、やらない手はないと思います。

<解決策>

海外で人気のSNSを少なくとも2つ以上運用することがお勧めです。以下は代表的なSNSの一例です。

  • Facebook
  • Instagram
  • TikTok
  • Youtube
  • 小紅書(中国向け)

今人気の縦向きの短編動画は、上記のいずれも使い回しができます。国別の人気SNSをさらに詳しく調べたい方は、DataReportal のDigital 2023をご覧ください。

台湾で人気のSNSに関しては、以下の記事でさらに詳しく紹介していますので、観光業の方は是非チェックしてください。

また弊社では特別に、SNSでやるべきことや投稿内容ついても詳しくご紹介しています。詳しくは以下の記事をご参考ください。

参考記事:

【3年でフォロワー3万人】台湾インスタ運用極意!現役イラストレーター伝授

【エンゲージメント率20%!?】台湾インスタ運用術

訪日外国人集客課題4. ベジタリアンやムスリム対応が弱い

訪日外国人集客課題4. ベジタリアンやムスリム対応が弱い

今回の社員旅行ではベジタリアンの台湾人がいたのですが、彼女によると、日本のレストランやホテルの食品表示は、まだまだ不親切だそうです。

ベジタリアンといっても、実は食べられるものによって5種類に分かれるため、肉だけでなく、卵、乳製品、ネギやニンニクなど刺激物、など種類ごとに説明が必要なのですが、この辺りが日本ではあまり認識されていません。(詳しくは以下の記事をご覧ください。)

台湾はベジタリアンが人口の13%(日本は5%以下)にも上るため、団体旅行では必ず一人は混ざってると考えて間違いありません。

団体旅行客は一度に大きな集客が見込めるので、ベジタリアンフレンドリーであることを前面に押し出すことは、大きなメリットです。

<解決策>

メニュー表示には、上記のブログで紹介している、「ベジタリアンが気にする食物」に関する表記を付けておくことをお勧めします。バイキングではベジタリアン向けエリアを作ってもいいかもしれません。

訪日外国人集客課題5. アナログ対応による二度手間が多い

訪日外国人集客課題5. アナログ対応による二度手間が多い

最後は、アナログ対応の多さです。コンビニでは、自動レジが浸透した日本ですが、申込書や、レストランのオーダーは、まだまだアナログだと感じました。

例えば弊社のクライアントがいる知床では、いくつかツアーに参加したのですが、事前に個人情報をオンラインで記載したにもかかわらず、再度、申込書や同意書にサインを求められました。

fuyu samui in 海外在住マーケターが見た!日本人が気付いてない訪日外国人集客の課題と解決策

しかも、説明は説明はマイナス10度の極寒の中で行われたので、全く耳に入ってきませんでした…

貴重な旅行客にとっては、観光地を効率よく回ることが重要なので、説明で時間を取ることはお勧めしません。後日、ツアー会社から評価を求められましたが、ツアーガイドの練習不足もあり満足度は低く、正直な評価は10段階で3~4くらいでした…。

<解決策>

事前にオンラインでサインできるPDF編集ツールや、電子署名サービスを導入することをお勧めします。現地でのチェックインがスムーズになりユーザーエクスペリエンスも向上します。

また外国人の場合、現地では説明が十分理解できないケースが考えられるので、必要事項をYoutube動画などに英語や中国語でアップしておき、現場説明は最低限の事項に留めていただくことがお勧めです。

最後に:訪日外国人集客へ本気で取り組みたい方へ

最後に訪日外国人集客へ本気で取り組みたい方へ

以上が、日本旅行で気になった訪日外国人集客に対する5つの課題と解決策です。いかがでしたでしょうか?もしこの記事を読んで、ドキッとなさった項目があれば、ぜひ今すぐに見直していただきたいと思います!

また、今後、訪日台湾人の集客に力を入れたいという方は、インバウンド集客の経験が豊富な弊社までご相談ください!

今回のように、弊社はクライアントがいればどこでも足を運び、実際のサービスを体験し、それを元にした効果的なマーケティング運用をお約束いたします?

コロナが落ち着き始めた2022年末以降、お問合せが急増しておりリソースが厳しくなっていますので、本気で取り組みたいとお考えの方は、ぜひ早めにご相談いただければ幸いです!

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Kaori Tsuyama

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